ライブに何を求めていたのか?ちょっと考えてみた

昨日の興奮が冷めてきたところで少し考えてみた。表題のとおり、『ライブに何を求めていたのか』(あるいは現在進行形)です。きっかけは、あるDIVAな方が『ノッていこう!』というニュアンスの一言を発して始まった1曲。

確かにアップテンポで分かりやすい曲。『ノレる』曲なのかもしれないけど、どうも気持ちが入りきらない。フォローしておくと、本当にうまい演奏とボーカルだったんだけど…

少し話は脱線します。

私がジャズにのめり込んだ大きな出来事が、ソネという神戸は三宮の北野坂にあるジャズバーでの演奏だったのです。このお店は普段は割と上品な演奏が多いのですが、たまたま入ったこの日はブラジル音楽やそれっぽいアツい音楽をジャズっぽい香り付けをした演奏だったのです。

この時のバンド名は『ウルセイダーズ』でした【笑】『クルセイダーズ』という実在するグループに『うるさい音楽』をかけあわせた造語だと思いますが、もうそのままだったのです。賑やかで…しかしながら聴いたことがないアレンジの曲たちにすっかりその空気に飲み込まれました。その後何回かソネを含む何件かのジャズバーに足を運び、ジャムセッション??アドリブも含めてすっかりはまってしまったんですね。

最初はキワモノっぽい…(すみません)音楽から入ったのですが、王道含めて聴いて分かってきたこと。それはライブ演奏の魅力は『新しい音楽が生まれるスリリングな瞬間がたまらない』ということ。当たり前じゃんと言われればそれまでだけど、私はその答えにいきつくのにずいぶん時間がかかりました。

先日のRoyal Horseでの演奏は2曲ほどゲストメンバーの飛び入り参加があり、演奏する原曲と簡単なリズムとコード進行を認識あわせしただけではじまったんです。既存の曲だったんだけどそれぞれの表情を見ながら演奏していくさまはとてもスリリングでした。お互いがコードを頼りに原曲を『崩して』いくわけだけど、相手の表情とコードを頼りに手探りで音楽を作り上げていく瞬間がたまりません。

話を戻して、昨日のライブは申し分なかったけど、スリリングさが個人的には足りなかったんだなと思いました。あくまでオリジナルに忠実な演奏で、楽器構成上無理なものはアレンジで補うという感じでしたから。ただ、これはとても高度なことを求めてしまってるんだと思います…

それでもDIVAなりのアレンジをその場で初めて聴くんだから、それもまたスリリングです。聴き手の技術も不足しているのか、何か問題があるのかもしれませんね。