神戸元町にてPelikanの万年筆M320ルビーレッドを購入

[img_assist|nid=863|title=M205イエローデモンストレータ、M320ルビーレッドとおまけでもらった1本挿しペンケース|desc=左からM205イエローデモンストレータ、M320ルビーレッドとおまけでもらった1本挿しペンケースです。 M205はいつも利用しているモリタ万年筆店で購入したもの。BBという太めのペン先とインクフローの良い調整で気持ちよく蛍光インクで線を引いたりできます。こちらを使うと(文字全体を塗りつぶすのは苦手ですが)気持ちよく使えるので、一般的に使われるペン先がフェルト製の蛍光ペンは使う気になれなくなってきます。 M320ルビーレッドは今回購入した万年筆。 ルビー色で製造時にランダムにできあがるマーブル模様が素敵です。 この魅力に取り付かれて購入。 モンブランのインク『ボルドー』を入れようかな、と妄想しています。 一番左のペンケースはM320を購入したらおまけでつけてくれたもの。 M320には大きすぎるかな。 お気楽に手帳と万年筆を持ち歩く時には便利そうです。|link=node|align=left|width=320|height=240]

約一年前にペリカン社M320ルビーレッドという万年筆の予約が始まって、延期に継ぐ延期。ようやく発売されたので購入したのだった。

もっとも私の場合は一年前の予約に乗り遅れ、気がつけばどこも予約締め切り。この万年筆の場合“ワンタイムエディション”と呼ばれ、一回だけ一定数量を作って終わりだよ~というもの。

それで、発売と同時に出回ってきた商品を購入しようと手ぐすねを引いて待っていたのだが、お店の人がいうには想定以上の予約が入り、部材を確保できず、発売が遅延したらしい。

ところでペリカンはドイツのメーカで、ドイツならアナウンスもしっかりしているんだろうという先入観を持っていたのだけれども、ドイツ本社がしっかりしていないのか?日本法人がしっかりしていないのか?他の理由があったのかは分からないけど、延期のアナウンスはほとんどエンドユーザにはされなかったもよう。

ともあれ、普段からお世話になっているお店などの情報をウォッチしていることで発売したことを知り、無事購入したのでした。

購入にあたって利用したお店は『Pen and message.』という、神戸は元町にあるところ。

ペン先の調整を行った上で販売してくれるということで、前から気になっていた存在でした。今回M320ルビーレッドの在庫があるとのことで利用させていただきました。

店主さんには手帳で使用するので細めが良いことをお伝えしました。そうするとペン先がFのM320を出してくださいました。ちなみにFというのはおおよそ2番目くらいに細いものです。メーカによってラインナップは異なることもありますが、EF→F→M→B…といった順に太くなります。ただ明確なルールはないようで、メーカによって太さが違います。特に国産とそうでないものとでは違いがあり、国産のほうは漢字を書くことも考慮してのことか、より細くかけるようになっていることが多いです。例えば、外国のEFが国産のFと同じくらい、といった感じ。あとはインクの出具合によっても太さが変わるように思います。

[img_assist|nid=864|title=M320ルビーレッド|desc=美しいボディがいいですね。 女性が好みそうな色合いです。 ワンタイムエディションだなんてもったいない。 天冠がペリカンのプリントから金属に加工したものに変わりました。 世間の評判としては、こちらが良いらしい。|link=node|align=right|width=320|height=240]

さてこのFのものはペリカンの製品にしたら細めの線だったので、聞いてみたらインクフローを抑えた調整をしてあるのだとのこと。好みはインクフローが良いほうなのでその旨を伝えて調整してもらいました。※つまりはイリジウムポイントの段差がないようにするのと毛管現象によるインクフローの調整のみ。ペン先を削ったりはしていません。

調整にあたっては店主が調整→試し書きした上で私が試し書きをしました。気になったのが、なんだか店主が書いた線がやたらと綺麗だったこと。この違いはなんなんだろうと気になりましたが、この時は試し書きで頭がいっぱいで、理由を聞くことはできませんでした。筆圧のコントロールに違いがあるのかな!?

購入する時に気になっていた、いわゆる古典ブルーブラック(具体的にはモンブランのブルーブラック)が万年筆にダメージを与えるか?具体的にはインク詰まりを起こすかどうかを聞いてみましたが、そういうことはないと思いますよ、吸入式の万年筆を考慮して作られているんだし、とのことでした。きっと前提としては普段から使っていて、たまには(数ヶ月くらい!?)洗うというのが含まれていると思うけど、神経質になるほどでもないよということなんだろうね。

あとはA6サイズのノートも購入しました。個人的にはクリーム色の紙が好きで、この手のサイズではツバメノートを使っているのですが、試し書きをして気持ちよく書けたので購入した次第。早速仕事で使ってみよう。

ちなみにこちらのお店は基本的に定価で販売し、付加価値として、こちらで購入した万年筆は調整を無料してくれるという点。調整といってもインクフローや書き手の癖に応じてイリジウムポイントの段差がなくなるようにするレベルもあれば、研磨して書き味を調整したり、ペン先の太さを変えたりするところまでが調整の範囲に入るのかもしれません。こちらのお店では上記全てを必要に応じて行ってくれるようです。

個人的には、万年筆は試し書きをして購入するべきだと考えています。この時、インクフローの調整くらいをしてくれて安く売ってくれるところを選択するか?書き手の癖を考慮した調整をしてくれるけど定価で買うか?は人それぞれの価値観によって違ってきますよね。私は、特にペン先が太くて書き手を選ぶ傾向が強い万年筆はこういうところで買う方が安心できそうだと感じましたね。

Ubuntuマシン・玄箱に地デジサーバを構築する

本日は久々にお休みをいただいたにもかかわらず、今から思えばちょっと無駄な時間を過ごしてしまった…

ことの発端は『地デジ』です。我が家には一応地デジ対応のテレビがありますが、自分の部屋にはありません。そもそもが『ながら視聴』が多いので、PC上にテレビが表示されるほうが都合が良いのです。

これまではアナログチューナーをMacにつないでいたのですがソフトのサポートが悪く、OSのバージョンアップにより視聴ができなくなったのでした。それでもワンセグチューナーを買ってしのいでいたのですが…

そう、7月にはアナログ放送自体が終わってしまう予定なので、このままでは録画できなくなる。。。それはまずいということで、地デジチューナーを購入することにしました。

家にはサーバー用途で使用しているマシンとMacがあります。前者は少々とろくても消費電力が少ないことに重点をおいていて、ファイルサーバやらWEBサーバーとして動作しています。Macは写真の整理など。

まっとうにいけばMacなんでしょうが、まともなチューナーがない…Windowsマシンを今更持つ気にもなれず、ということで、Ubuntuに地デジをつないだのでした。

これなら24時間起動しているのでスリープ解除に失敗して録画ができていない、といったこともないはず。当然!? 権利者に考慮した仕組みもスルーできます。

UbuntuなどのLinuxで動作するチューナーは少なく、情報もそんなに多くありません。なので、少々古くても動作実績のあるものを選択。あとは、先駆者が切り開いたけもの道をたどればよい。詳細は時間がないので後日書くことにする。

アナログに比べて圧倒的に美しいのでうれしいですが、トランスコードすると音と映像がずれるという問題が発生。MacPortで提供されているffmpegをいれたけど、これが古かったのが一因かも。

自前でコーデックとffmpegの超最新をコンパイルしてインストールすることにより無事解決できたもよう。

ふう〜。

ちなみに音のずれは3パターンあるらしい。

#各局共通の音ズレ
#NHK・日テレのみの微妙なズレ
#日テレのみでおこる音声ch変更時の音ズレ

今回確認したのが2のパターン。1は2と類似なので同様にズレは発生しない気がする。3は確認しないと分からない。CMと本編でステレオ・モノラル切り替えが発生すれば確認できると思う。

しばらく環境構築で格闘を続けているかもしれない。

ちなみに視聴はMacからsshコマンドを叩くシェルスクリプトを用意して回避。GUIアプリは作る時間と知識がないので当面無理っぽい。

“自炊”をはじめました(ソニーリーダーで紙媒体の書籍を読む)

年末年始を利用して“自炊”をはじめました。自炊とはいっても、料理のほうではなく、紙媒体としての書籍を電子媒体としての書籍に変換することですね。

我が家には文庫本を中心に300冊ほどあります。これまでにほとんど処分することがなかったので多いのです。古本屋さんに売ってもそんなに高くは買い取ってくれないし、そもそも万が一あるシーンを読みたくなったら…と考えると売れないのです。技術書もわりと多く、これらは尚更高くは買い取ってもらえません。

そういったことに加え、電子ブックリーダーとでも良いのでしょうか、ePUB形式やPDFが快適に読めて、日本語が扱える携帯端末が安く入手できる環境が整ってきたこともあります。これらにより、この年末年始を使って電子媒体化し、紙媒体は破棄して整理していきました。(厳密には現在進行形)

==準備するもの==
===ドキュメントスキャナ===
富士通 S1500(Windows), S1500M(Mac)

最初は既に家にあるフラットヘッドスキャナで済ませようと思ったのですが、情報収集しているうちにドキュメントスキャナがないと効率が悪すぎることが分かり、購入することに。

実際使ってみると便利で大満足です。あとはそれぞれの懐具合などとの相談になると思います。ドキュメントスキャナは S1500 一択のような気がします。電気屋さんで調べてみても、S1500 かこれらの下位モデルになると思います。一度にセットできる枚数や処理速度を鑑みると、S1500を買った方が後々後悔することもないと思います。

===裁断機===
PLUS PK-513L

ドキュメントスキャナを使用する場合は書籍を裁断する必要があります。この裁断機は結構高いですが、値段だけあって結構楽に裁断できます。カッターナイフで少しずつカットすることは考えられません。少数の書籍を裁断するならキンコーズを使用するのも良いと思います。

===ファイルに連番を付与するソフト===

最終的に保存するファイル形式をPDFとするならば、後述しますが1ページ1ファイルとするべきです。S1500は連番を振って保存しますが、目次や本文で番号を振りなおすなどしたい場合に必要になります。私はMacを使っており、Macで動作する “Shupapan” というソフトを使っています。もっ良いソフトがあるのかもしれませんが、こちらで必要十分でした。

===Acrobat===
S1500/S1500Mを購入した場合、Acrobatがバンドルされますので、新たに購入する必要はありません。

===PDF Scissors===
http://www.pdfscissors.com

余白を削除するソフトです。JAVAで動作するようになっていて、ネットを検索するとWindowsで動作しているという情報が確認できるのですが、Macでも問題なく動作しました。

===kdconv===
http://blogger.tempus.org/search/label/kdconv
https://github.com/n-miyo/kdconv

ソニーリーダーを含む各端末のサイズに最適化したPDFファイルを作成します。

==裁断について==
難しいところは何もありません。
ポイントをざっくりいうと、以下の数点になります。
* 分厚い書籍はカッターでノドの部分からカッターで切って分割する。
* ハードカバーは予め取り除く。
* PK-513Lの場合左側のメモリのある方に書籍を押し当て、切り口が直角になるようにする。
* 書籍本体とは別にカバーがある書籍はカバーを外してから裁断する。

==スキャンについて==
スキャンについてもポイントは数点。
* 書籍の上部からスキャナに通します。時間をケチって短辺からスキャナに通すと偶数ページと奇数ページとで天地が逆になります。ドキュメントの方向の自動補正も万能ではないので、面倒なことをしないほうが良ければ、上部からスキャナに通すべきでしょう。
* 解像度: 600dpi(スーパーファイン)
* 保存形式: jpeg

特に保存形式についてはjpeg形式で保存することをおすすめします。(KindleやiPadなどの環境ではどうなのかは分からないですが) ソニーリーダーを使う場合、“ClearScan”という技術を使用することができます。これにより、jpegファイルをPDFに埋め込む場合よりも格段にファイルサイズを小さくすることができます。

ただし問題があり、ClearScan形式に変換中にエラーが発生して変換にに失敗することがあります。失敗するとその時点で処理が停止するだけでなく、認識した結果が破棄されてしまうのです。PDF形式を選択することにより複数ページを認識させた場合にこの影響は甚大です。

そこで1ページ1ファイルとなるjpegファイルとします。

Acrobatは複数ファイルを変換する機能があり、1ファイル(=1ページ)の変換に失敗しても以降のファイルの変換を継続してくれます。

S1500/S1500Mでは一度におおよそ50枚のスキャンができます。あまり欲張らずに50枚程度までに抑える方が紙詰まりなどの心配が少なくなると思います。

スキャンが終わったら、読み取りの終了ボタンを押し、出てきたダイアログの一番左に表示されているフォルダアイコンを選択し、スキャンとしたファイルを保存します。

==ファイル名の変換==

ファイルに連番を付与するソフトを使うなどして適宜ファイル名を変更します。AcrobatでClearScan変換をバッチ処理する際、ファイルの並びはアルファベット順(厳密には)文字コード順にソートします。よって複数のファイル名を一度に変換できるツールを使用し、期待した順序になるようにファイル名が変換できるようにしておくのは必須とも言えます。

==PDFへの変換〜文字主体の場合==
文字が主体の場合、ソニーリーダーで見る場合にはClearScanが個人的には好みです。拡大して表示した場合でもギザギザになることがありません。

===jpeg画像単位でのClearScan===
AcrobatからClearScanによりPDF化します。あるいは文字認識により“透明テキスト”を埋め込んだPDFを作成しても良いと思います。この場合、スキャンしたデータはそのまま画像の埋め込みとなるようで、ファイルサイズもClearScanしたファイルよりも大きくなります。

===PDFファイルの結合===
Acrobatを使って結合します。私は試していないのですが、Macなら“プレビュー”で結合できるらしいですが、試したことがありません。

===余白の削除===
“PDF Scissors”を使って余白を削除します。ソニーリーダーを使う場合、PDFの表示はフォントサイズを変更することができず、拡大表示機能や余白カット機能も使い勝手が良くないので、リーダーに転送するPDFの余白を削除します。

最初と最終ページに“PDF Scissors”を使って変換した旨を示す文字列が表示されるので、必要に応じて加工してください。

** PDFへの変換〜イメージ主体の場合
イメージが主体の場合、ソニーリーダーのサイズ(600×800pixel)に合わせて縮小します。

===jpeg画像をPDFに変換する===
ClearScan形式にしても良いですが、サイズ調整する際に認識した文字情報が消えてしまうので、画像をPDFに変換します。PCから参照したりする場合はClearScanのほうが良いと思います。

===PDF Scissors により余白を削除===
kdconvにより余白を削除することもできますが、より厳密に削除したい場合はこちらで削除します。

===Reader用に変換===
kdconv を使って変換します。Mac向けに作られたシェルスクリプトになっています。Linuxでも動作しているようです。頑張ればWindows + Cygwinでも動作するような気がします。

$ kdconv -f sonyreader

でソニーリーダー用に最適化したPDFを生成します。また、余白を削除する場合は

$ kdconv -t -f sonyreader

とします。これにより、余白を削除してくれるとのことです。(私は -t オプションを使っていません)

私の環境だけかもしれませんが、注意点が2つ。1つ目は、中間ファイル(jpegファイル)がカレントディレクトリにできます。mktempがkdconvが期待するように動作していないのが原因と思われます。2つ目として、入力ファイルと出力ファイルのディレクトリ位置は異なっている必要があるという点。同じだと、出力ファイルに、入力ファイルそのままのものがくっついてきてしまいます。

これら2点が回避できればイメージ主体の変換はkdconvが非常に便利です。コマンドラインから実行できるのでバッチ処理が簡単にできます。