ペリカンを飼う

『ペリカン』と言っても動物のことではありません。紛らわしいタイトルで申し訳ない。

[img_assist|nid=842|title=Pelikan Toledo M700の化粧箱|desc=Pelikan社の万年筆“Toledo M700”の化粧箱。三羽のペリカンがあしらわれていて美しいです。|link=node|align=left|width=480|height=240]

『ペリカン』とは『Pelikan』社の万年筆のことなのです。
万年筆に興味がなければ『Pelikan』??そんなメーカは知らないよ。という方も多いのではないでしょうか。そんな方でも『モンブラン』の万年筆は知っているかもしれません。

ペリカンの万年筆はモンブランの万年筆とよく比較される、ファンの多いメーカなのです。かくいう私もペリカンの万年筆のファン。ただし、そんなに色々なメーカの万年筆を持っていたり使ったりしたことはないのだけれども。

[img_assist|nid=843|title=Pelikan Toledo M700の化粧箱をあけたところ|desc=あけたところも綺麗です。 やはり三羽のペリカンが描かれています。|link=node|align=right|width=320|height=240]

ペリカンの万年筆は『スーベレーンM800』という万年筆を2本持っています。線が最も細い『EF』というペン先と1サイズ線が太い『F』と言われるもの。EFのペン先を普段使っていて、ある日修理に出した時、待ちきれなくてFのペン先のスーベレーンM800を購入した次第。しかも軸は気に入っている青の縞模様。スーベレーンと言えば緑の縞模様が代表的らしいけど、青い方が気に入ったので…

そして最近、北浜は高麗橋というところにあるお気に入りの文房具店『[http://www.morita.ne.jp/ モリタ万年筆店]』に行って『トレドM700』に触れたのだが、これが懐にはよくなかった…

[img_assist|nid=844|title=Pelikan Toledo M700|desc=これがToledo M700です。 胴軸が美しいです。 “書く”という行為は絶えずペンが視界に入るから目を楽しませてくれたり綺麗なものがいいですね。 Toledo M700はそんな要求に応えてくれると思います。|link=node|align=left|width=320|height=240]

もう一目惚れです。
胴軸にスターリングシルバー24金張りに手彫りの彫金が施してあります。三羽のペリカンがあしらわれているんだけれども、手彫りなので1本毎に表情が違います。この万年筆には製造番号がついています。厳密には職人さんが何本目に彫った?をあらわす番号、識別する番号とアルファベットで構成している(といわれている)

トレドという万年筆はM700の他にM900という万年筆もあります。M800のサイズで作り上げたのがM900と言えるのですが、ボディにスターリングシルバーの彫金があしらわれている分、重たいのです。M800が丁度良い重さに感じられ、心地よく書けることを考えると購入しても単なる装飾品にしかならないように感じました。

[img_assist|nid=845|title=キャップを尻軸に差し込んだところ|desc=ペン先近くはグリーンの窓がついていて、インクの残量が分かるようになっています。 ペリカンの模様も綺麗ですが、ペン先も綺麗です。|link=node|align=right|width=480|height=240]

M700はM400と同じ大きさで、M800/M900よりひとまわり小さい。でも手に持った感覚では、重さはM800とそんなに変わらないような気がした。そんなこんなを考えているうち、M700を購入することに決めてしまっていたのでした。ペン先はFより1サイズ大きいMサイズ。万年筆らしさを体感するにはペン先が太いほうが良いとの意見が多いこと、同じサイズを持つのはもったいないかな、という気持ちからMサイズにしたのでした。

[img_assist|nid=846|title=Toledo M700の彫金1|desc=ペリカンの彫金です。 化粧箱と同じペリカンが居るのですが、職人さんが彫るものですから表情がそれぞれ違います。 はっきりいって可愛い!|link=node|align=left|width=480|height=240]

私のペリカンは、上述の製造番号の規則によれば、職人さんが7本目に彫ったものらしい。本物のペリカンはちょっぴり気性が荒くて可愛いと思えることがあんまりないのですが、万年筆上のペリカンは可愛いです。ネットをいれば色々な人がいるもので、1本目に彫ったものは確かに表情があまり豊かではなく下手な気がするけど、それでも愛らしいという方もいるみたい。人それぞれというか、蓼食う虫も好きずきといったところか!?

[img_assist|nid=847|title=Toledo M700の彫金2|desc=裏側には一羽のペリカンが彫られています。|link=node|align=right|width=480|height=240]

Mサイズはさすがに太く、仕事でメモを取るという用途で使用するにはちょっと使いにくいかも。ただでさえ太いことに加え、仕事で急いでメモを取ろうというと筆圧が強くなりがちで、そうするとインクが更に出てより太くなっちゃうんですね。反面、趣味の筆記具としては最高です。ゆっくりとペン先を滑らせ、線の強弱をつけながら書くのが快感です。ノートにメモを取りたくてウズウズします。今は、NHKテレビイタリア語会話講座と同中国語会話講座の内容をノートにメモする際に使用しています。

[img_assist|nid=848|title=試し書き|desc=試し書きしてみた。 上: Toledo M700, M nib, Ink: カランダッシュ アマゾン 下: M800, EF nib, Ink: ロイヤルブルー|link=node|align=left|width=320|height=240]

胴軸が緑色の半透明な素材になっていることもあり、インクはグリーンを使用
しています。今は『カランダッシュ』社製のアマゾンという種類。使ってみてはじめて分かったのだが、インクが沢山出ると筆記速度により新緑のような薄緑と深緑の部分ができるみたい。個人的にはもう少しムラが少なく、明るい色だったらいいのになぁと思ったり。このインクを使い切ったら、純正のグリーンを使ってみようかなとも思っています。