PandaboardにUbuntu+地デジサーバを(準備編)

まずは必要な物品とその購入に関して記述します。
あくまで私の備忘録であります…

[img_assist|nid=866|title=Pandaboard|desc=Pandaboardをアクリル板でサンドイッチにし、簡単なケースとしたところ。 SDカードはデジカメで使っていたものを流用しています。|link=node|align=left|width=480|height=360]

== 必須 ==
=== Pandaboard ===
Digi-Keyというところで購入するのが最も安いと思います。ただし、ホームページの出来が良くなく、購入までてこずってしまうと思われます。(結構迷いました)

# http://www.digikey.jp/ を開きます。
# 「商品検索→」のテキストボックスに「pandaboard」と入力し、「GO」ボタンを押下します。
# 「数量」に購入したい個数(例えば「1」)を入力し、「発注書に記入」ボタンを押下します。
# 「現時点の在庫状況」ボタンを押下します。
# 「次へ」ボタンを押下します。

これ以降は一般的な購入手続きとなります。

=== SDカード ===
信頼されるメーカの製品を使用するのが無難です。こちらでは当初某マイナーなメーカのSDカードでインストールしていましたが、すぐにファイルが壊れる事象が発生しました。

デジカメに入れていた「Sandisk」の製品を使うことで発生しなくなりました。問題はソフトなのか?Ubuntuなのか?Pandaboardなのか?SDカードなのかは分からないですが、使い物にならないSDカードがあるのも事実です。

なお、SDカードはなるべくランダムアクセス、あるいは小さいファイルの書き込み速度が速いものをお薦めします。
この動作速度が体感速度に大きく影響します。

また、Ubuntuのインストールページにあるように最低8GB必要です。最小限必要な構成が8Gというわけではなく、インストールの過程でSDカードのパーティション作成、フォーマットを行うのですが、それらの実行していくために必要となるようです。

=== ACアダプタ ===
出力が5V 3.5Aのものを購入しました。地デジチューナー等接続しなければ2Aあれば十分と思われます。
どれくらいの出力が必要かよく分からなかったので、3.5Aのものを購入しています。

== あるとより便利なグッズ ==
[img_assist|nid=868|title=PandaboardにUSB接続用のピンをハンダ付けしたところ|desc=PandaboardにはUSBコネクタが2つついていますが、信号としては4つ分あります。 残りの2つは配線はされており、ピンヘッダをハンダ付けすることで使用できるようになります。|link=node|align=right|width=480|height=360]

=== USBコネクタ ===
『奥沢一丁目』というUSBコネクタを購入しました。配線があっていれば、他のUSBコネクタでも良いです。

[img_assist|nid=870|title=Pandaboardの小屋制作に使用した部品|desc=Pandaboardは基板がむき出しになっているので、簡単なケースのようなものを制作しました。 その時に使用した部品の一部がこちらです。|link=node|align=left|width=480|height=360]

=== ピンヘッダ ===
USBコネクタを接続する部品です。4ピン+2列あれば良いです。

=== アクリル板 ===
Pandaboardにはゴム足がついており、基板が地面に触れたりしないように考慮されています。しかし上面も下面も保護されているわけではないので、少々心許ないです。そこでむき出しの基板に対してアクリル板で保護するようにします。好みにより厚みや色味を決めれば良いです。当方では3mm、透明のものを購入しました。なお透明だと傷が目立ちやすいので、色がついている方が良いかもしれません。

=== スペーサ ===
基板とアクリル板の間にはさむためのものです。下面用に高さ5mm、中心の空洞は3mm(M3)のものを、上面用に高さ3.5mmで同様にM3のものを4つずつ購入しました。

=== ビス ===
直径3mm(M3)、長さは50mmのものを4本購入。スペーサが5mm, 35mmあり、アクリル板が3mm×2枚、Pandaboardの基板の厚み
を考慮すると50mmくらい必要との判断です。

=== ナット ===
3mm(M3)のものを4本購入。

=== ワッシャー ===

3mm(M3)のものを4本購入。

== それ以外に必要になるかもしれないもの ==
=== はんだごて、はんだ ===
USBポートを増設する場合に必要となります。

=== アクリルカッター、または糸鋸 ===
アクリル板を切断するために使用します。当方は、オルファの『PカッターL型』を購入しました。([http://www.olfa.co.jp/ja/body/detail/162.html 【オルファ】PカッターL型])

=== ドリル ===
アクリル板にビス穴を作るために使用します。
3mmのドリル刃を電動ドリルに装着して使いました。

=== リーマー ===
ドリルであけた3mmの穴を広げるために使用しました。
ドリルの刃が3mmのものしかなかったこと、精度高く穴を作れなかったので使
用せざるを得なかったのです。

== USBコネクタを接続 ==
ピンヘッダを『EXPANSION CONNECTOR B』の1〜8番ピンにはんだ付けする。 [http://elinux.org/Panda_How_to_add_2_USBs Panda How to add 2 USBs] あたりが参考になると思います。

== アクリル板の加工 ==
[http://www.redstar.co.jp/pb.htm 株式会社レッドスター-PandaBoardオフィシャル] によれば、Pandaboardのサイズは114.3mm× 101.6mmらしいです。これを確認確認せず、ざっくり計測してアクリル板を加工して失敗しました…

上記のページにガーバーデータもありますので、正確な寸法や穴をあける位置を把握することができます。

当方では130mm×110mmで加工しました。3辺は5mm大きく、1辺は10mm大きく加工しました。1辺だけ10mmとしているのは、シリアルコネクタがより出っ張っているため。

上面側のアクリル板にはUSBコネクタを接続するために、少しコの字型に削ります。

Pandaboardにて地デジサーバを構築

[img_assist|nid=866|title=Pandaboard|desc=Pandaboardをアクリル板でサンドイッチにし、簡単なケースとしたところ。 SDカードはデジカメで使っていたものを流用しています。|link=node|align=left|width=480|height=360]

週末を利用して『Pandaboard』にUbuntu10.10をインストールし、地デジ録画環境を構築しました。

Pandaboardは最新のAndroidタブレットに使われているCPUが載っていて、まずまずの速度で消費電力が抑えられています。これまではATOMプロセッサが載ったパソコンにUbuntuを入れて、同様の環境を構築したのですが、ファンの音が気になったり、ちょっぴり消費電力も気になったりしていたので、存在を知ってすぐに購入したのでした。

詳細は後日書いてみるとして…

MonsterTV HDUSという少々古い地デジチューナーを2つ接続しました。最も気になっていたのが録画時のCPU占有率ですが、UDPで送信しながらファイルに記録している状態でtopコマンドで確認したところ、30%程度でした。2つ同時に動作していてもCPU占有率が高すぎてコマ落ちが顕著に現れるという事象はなさそうです。

消費電力は計測機器がないのでなんとも言えませんが、5V 3Aのアダプタで動作しているので、最大15Wということになるのでしょうか。これまでは2.5インチHDDを使っていたのですが、今回は32GバイトのSDカードと64GバイトのUSBメモリという構成で、かつCPUの消費電力自体も違うので、消費電力が減っているといえそうです。

動作はSDカードへの書き込みがボトルネックになるようで、時々応答が遅くなる(いわゆる『プチフリ』)が発生することがあります。

WEBサーバも入れているのですが、アクセスした時に遅く感じられる時は、この現象が発生している場合が多いです。

Pandaboardに変更するメリットは消費電力と静音に尽きます。また、SDカードにOS一式が入っているのでバックアップ等メンテナンスや違うOSのインストールも楽です。欠点は容量と処理速度です。容量はUSB HDDを使うことで解決できます。ただし、消費電力が上がるだろうし、ほんの少しうるさくなります。処理速度もUSB HDDで改善されますが、ATOM PCには追いつけないと思われます。

飽きたりもっと良いソリューションがあれば乗り換えて、PandaboardはAndroidを入れたりするかもしれません。

ひとまず地デジサーバを構築し、アクリル板でケースのようなものを作って週末は終わり。
しばらくはPandaboardで遊べそうです。