筆舌に尽しがたいほど良いコンサートだった。
僕自身の耳がそういう傾向なのかもしれないけど、(いつものように)イマイチ乗りきれないなぁ~、なんて思っていたんです。
Sonny自身も気分が乗りきっちない感じだったし…
でも、それは単なる心配事に過ぎなかったようだ。
1曲が終わる時は勿論、Sonnyの演奏がフェードアウトして戻ってきたときにも盛大な拍手が。
それでSonnyは勿論、観客も盛りあがってきたようだ。
演奏は上り調子。
そして、最後は(お約束の)『St. Thomas』。
流石にこの曲はそれまでに演奏されたよりも圧倒的に多くの人達が知っていたんでしょう。
みんな体がウズウズしていて、手拍子を軽くしていました。
それも終わると当然アンコール。
それに応えて、更に『St. Thomas』を演奏。
この時点でもう無礼講といった雰囲気です。
みんなディスコのように踊っていたのでした。
全力で疲れ果てるまで演奏して終わり。
でも、またもやアンコール。
凄い熱気です。
まだ『本日の公演はこれをもちまして全て終了しました』というアナウンスはされていないものの、照明は既に明るくなっている。
2分くらい続いたでしょうか。
『これはおさまりがつかない』
そう思ったんでしょう。
Sonnyが出てきて、手を振ってアンコールの声援に応えて帰っていきました。
彼自身満足だったに違いありません。
僕も満足し、珍しくツアーパンフレットを買って帰ったのでした。
#足は弱ってそうだったけど、テナーサックスの吹き込みは衰えていないようでした。
ツアーパンフレットにはインタビュー記事が掲載されていました。
何回か表舞台から姿を消したこと、橋の上で練習していることを音楽雑誌記者に見つかって記事になり、大騒ぎになったこと、そして今回最後のツアーに決めたいきさつなど。
読んでいて涙しそうになりました。
彼の懐深さを感じました。
『人は永遠ではないんだよ』と語った一言が印象的でした。
◆参考
[http://www.sonnyrollins.com/index.php Sonny Rollins – The Official Website]